Loading...

投稿者
小林 敦志
アバナード株式会社 インダストリー X本部 ビジネス アーキテクト

アバナードで製造業のコンサルタントをしております小林 敦志です。
世界26カ国で6万人が働く当社は、次世代の製造業向けの専門の組織インダストリー Xを設立しました。

図: Industry 4.0の対象範囲

第4次産業革命におけるAI活用とアバナードのインダストリーX

「第4次産業革命」とよばれた「インダストリー4.0」では、IoTを利用して、人間と製造設備などの企業資源が互いにやりとりし、製品の製造をより円滑なものとして、新たなビジネスモデルの構築をもたらすことが期待されています。利用できる技術として、デジタル化や「もののインターネット」と呼ばれるIoT、そしてサイバー空間に物理現象を再現するデジタル ツインなどがあげられます。

アバナードのインダストリー Xは、毎日ニュースとなっている最新の技術であるAIを活用します。絶え間なく変化する世界に向け、「デジタル」、「AI」、「人材」を融合させることで、製造するモノ自身を強化し、モノづくりを変革します。製品の開発から製造、サービスの提供までAIをフルに活用して、業務の効率化や新しいビジネスモデルを一段と進めることができると信じております。

AIの利用例

今回、まずは手短なAIの利用例をご紹介します。現時点、AIの利用は大きくわけて3つの段階があるのではないでしょうか。

 

第4次産業革命におけるAI活用とアバナードのインダストリーX

 

1.Automation 自動化
RPA(ロボティック プロセス オートメーション)と似た利用方法です。複雑性が低く、最終的な成果物は、人手での修正がほぼ不要なものになります。多くの議事録や資料を読み込んでまとめる、概要を作成する、または議事メモを作成するなど。これまでは、一定の作業時間を要することから必要ではあるが割愛されていたその作業をAIに指示することで、時間の節約を促します。

2.AIが支援する作業
品質解析の最初の部分を依頼したり、仕様書のデザインレビュー用のドラフト作成などに利用することができます。ただしAIが作成するのはドラフトや初稿であり、その後、経験者が確認して、追記が必要となります。

3. 人々の作業を拡張すること
最も期待されるのが、この人々の作業を拡張することです。設計パラメータの自動探索や、デジタル ツインのパラメトリック分析などの利用、さらには自動生成した良品データ、誤りデータを画像認識させるなど、一段と高いレベルでの活用となります。依存関係が複雑な場合や、変数が非常に多い意思決定の支援を行います。最終的には、設計のメカニクスや、電気系などの専門家が作業のほとんどを実施するのですが、過去のノウハウや検図の結果などから知識を集約化して、洞察を与える役割をAIが担います。

おそらく、一つ目の自動化に相当する部分はすでにみなさまでご利用いただいているかと思います。マイクロソフトのMicrosoft Copilotをはじめ、この利用方法がたくさん公開されています。その次の段階は、デジタル化が実現できていれば、比較的早く利用できる領域です。品質データの関連性がデジタル化されて、確実に整理されていれば、品質解析の際に、AIも正確に追跡することで、適切な結果が得られます。関係性に不整合があれば、AIで情報の整理する作業、推定させる作業から始めることになります。AIでは非定型のデータでも分析させることができます。本来は定型データであるべきものを整理できていないために、非定期から開始する、というのは本末転倒で、合わせ込みに大きな時間を要することになります。


当社では、みなさまのモノづくり、製品開発の業務から、AIを活用できる分野を見極めるご支援を行っております。
ご懸念、ご不明点がありましたら、ぜひご相談ください。

今後このブログにて、製造業でのAIの活用例、アイディア、デジタル化について、引き続きご紹介する予定です。
ご意見、ご要望がありましたら、ぜひ、当社までお寄せください。

ページをシェア
閉じる
Modal window
Contract