銀行でのAI活用

銀行
人工知能 (AI)
読了時間 : 2
記事 Paolo Aiello
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アバナードは、年商5億米ドル以上の様々な業界から上級幹部3,000名を対象にAI導入に関するグローバル調査 を行いました。下記に銀行業界の結果をまとめます:

 

  • 約3分の2(62%) は、銀行業務に必要な職務がAIによって2024年末までに増加すると予想している
  • 銀行員の約4分の1 (24%) は、 Microsoft 365 Copilotのような生成AIを活用することにより、よりスマートな働きができるようになると考えており、10人中6人がAIを毎日使用していると回答している

  • しかし、参加した銀行の半数以上 (53%) は、Microsoft 365 Copilotなどの生成AIツールを活用できるようになるための手厚いサポートが必要だと考えている
  • 半数以上 (51%) は、経営陣が生成AIとそのガバナンスの必要性を理解していると考えている
  • 半数以上 (54%) の銀行員は、AIを活用する主なメリットとして、プロセスの自動化、効率性の向上、手作業による反復的な作業ミスの減少を挙げている
  • 銀行部門のCxO陣は、最も期待しているAIのユースケースにカスタマーオンボーディングの自動化 (42%) を挙げており、次いで不正検知 (41%)、リスク、規制、コンプライアンス要求の自動化 (41%)としている
  • 2024年のAIを拡大させるための投資優先順位は、自動化、データとアナリティクスのプラットフォームなど (57-62%) テクノロジー関連が上位を占める

このブログでは、AIの未来において人が果たす役割に注目していきます。

これまでの考え方とは逆に、AIによって銀行の仕事が必ずしも減少するというわけではありません。ある欧州の銀行家は次のように述べていました、「AIがもたらすのはタスクの変換であり、仕事の変換ではありません。課題は個々の知識労働者がAIについて十分な教育を受け、自ら代替できるようにすることです」。銀行は、AIによる自動化、プロセスの効率化、反復作業削減の実現を想定していますが、その結果、新たな役割が生まれ、新たなスキルが必要となるのです。

約3分の2 (62%) が、今後1年間でAIによる職務の増加を見込んでいます。40%は1~9%、5分の1 (22%) は10~19%ほど増加するとみています。課題は適切な人材を見つけることです。「JP モルガンに入社するか、はたまたアップルか」、適切な人材の獲得は、テクノロジーなど他の分野と競合する銀行にとって大きな課題となるでしょう。銀行はAIスペシャリストやデータ サイエンティストを惹きつけ引き留めるために従業員価値提案をより強化していく必要があります。今後新しい生成AIツールが登場し、銀行員の日々の業務を補強してくれることでしょう。

最近、マイクロソフトAI担当の幹部とこのことについて話していて、生成AIを自分だけの専属アシスタントやビジネスアナリスト、コピーライターのように例えていました。マイクロソフトは、ポートフォリオごと(PowerPoint、Word、Teams、Outlook)に copilot サービスを開発し、体験を提供しています。回答者のほぼ4分の1(24%)は、銀行員がより賢明な判断を下すために、このような copilot サービスが役に立つと考えています。しかし半数以上 (53%) は、それを使いこなせるようになるには相応のトレーニングと能力開発が必要であると感じていました。

最後に、リーダーシップについてですが、役員はAIに詳しいという前提があります。半数以上 (51%) が、リーダーは生成AIとそのガバナンスの必要性を理解していると思っていました。しかし、ある米銀関係者はこう指摘しています、「運営委員会や取締役会は、従来からテクノロジーを理解しているわけではありません。経営陣はAIの可能性に期待はしていますが、それに対応するとはどういうことかを必ずしも理解しているわけではありません。銀行の多くは、まだクラウド化への道のりで苦労を重ねています。また、多くの銀行ではクラウドに完全移行していないどころか、クラウドネイティブな技術も使うことができていません。アプリはいまだにクラウドに対応できているとは言い難いものを使用しているし、生成AIの能力を引き出すこともできていません」。

AIの導入準備は様々な角度から行われています。アバナードは、金融業界向けにデジタルテクノロジーを活用するノウハウを持っており、世界の大手銀行上位100行の60%以上から、DXパートナーとして選ばれ、システム導入を支援しています。

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