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Tim Groulx

 

投稿者
Tom Groulx

皆さんは、AIがこれほどビジネスの話題を独占していなかった頃のことを思い出せますか? 難しいですよね。私ももうできません。

10月末に開催されたMoney 20/20に出席した際、銀行におけるAIの現状についてアバナードの最新のリサーチを共有することができました。以下がそのポイントとなります;

  • 半分以上の銀行員は、プロセス オートメーションや、効率性の向上、手作業での反復的なエラーの減少が、Copilot for Microsoft 365 などの生成AIツールをビジネスプロセスに適用する際に期待する、主な利点だと考えている
  • 最も期待されている使用例としては、新規口座の開設、不正検知の他に、リスク、規制、 コンプライアンス リスクの自動化などがある
  • AIが戦略や意思決定に役立つとする回答は、全体の3分の1を超えて最も高く、次いで効率性の向上、顧客体験の向上が続いた

同時に、この調査の参加者は、基本的な日常業務の自動化を超えてAIを活用するためには、 考察、準備、そしてガバナンスが必須であると認識していることも明らかになりました。

ある米銀関係者は、「運営委員会や取締役会のメンバーは、常にテクノロジーに精通しているわけではない」と語っていました。「経営陣はAIの可能性に期待を寄せてはいるが、”AI対応” が実際に何を意味するのかは必ずしも理解していない。…私たちはいまだに、”クラウド対応” するためにモダナイズが必要なアプリを使用している。」

「もし生成AIを我々のパイプラインに組み込むとしたら、規制当局を納得させる必要がある」ともう一人も語っていました。

私には、金融業界はAIを受け入れる準備が整っているように見えますが、金融サービスのように規制が厳しい分野では特に、正直なところ、強い不安や戸惑いが生じるのは当然といえるのではないでしょうか。幸い、これは ”成功か失敗か” の二者択一の状況というわけではありません。アバナード社内での独自のAI活用経験や、世界中のクライアントにサービス提供をしてきた実績に基づいて、私たちはAIの活用を始めるために、実際の現場で活用できる具体的な知見や、リスク回避の方法を編み出しました。以下にいくつか紹介します;

カスタマーサービス

  • AI搭載のチャットボットは自然な会話が可能で、通常の問い合わせ、口座情報の提供、基本的な取引などに迅速で正確に対応することができる
  • AIで顧客データの分析や個別の要望に応じることができるので、行員はより一人一人に寄り添った対応が可能となり、顧客満足度やロイヤルティを向上させることにつながる
  • 同様に、顧客の嗜好を分析することによりマーケティング効果を高め、新しいサービスや商品の開発につなげることもできる

不正検知とセキュリティ

  • AIは大量の取引データをリアルタイムで分析し、従来の方法よりも効果的に不正パターンを特定できるため、セキュリティが強化され、不正に関連する財務損失が減少する
  • 顧客口座へのアクセスシステムを、従来のパスワードベースから顔認証や指紋スキャンなどのAIを活用したバイオメトリクス認証方式に置き換えることで、セキュリティも向上し、財務リスクも軽減される

プロセスの自動化

  • データ入力、トランザクション処理、コンプライアンス チェックなど、反復的なルールベースのタスクを自動化することで、運用コストを削減し、エラーを最小限に抑えて処理時間を短縮する
  • 機械学習モデルで幅広いデータソースを分析することで、顧客の信用力をより正確に評価でき、銀行はより多くの情報に基づいた融資決定を行い、貸し倒れのリスクを減らすことができる

今後の数週間から数カ月の間で、金融サービス業界においてAIがどんな変化をもたらしてくれるのか、私は楽しみでなりません。重要なのは、他の新しい技術と同様に、適切なガバナンスを確立すること、パイロット プロジェクトから始めること、AIアプリケーションがビジネス目標や規制要件に合致しているかどうかを確認すること、従業員トレーニングでAIのテクノロジーを受け入れる文化を育成すること、導入の成功にはこれらが必要不可欠です。やるべきことはたくさんありますね!

 

アバナードは、金融業界向けにデジタルテクノロジーを活用するノウハウを持っており、世界の大手銀行上位100行の60%以上から、DXパートナーとして選ばれ、システム導入を支援しています。

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